アルミニウムにはじめて艶を感じたのはいつのことだろうか。それまで家のサッシュや登山用クッキングパンみたいに使い倒す素材、くらいのイメージしかなかった私にとって。
はじめは登山用品店で見た原色使いのカラビナ、
デザインを学びはじめて知った故倉俣史郎氏の作品、
あるいはモダン・ファニチャーに重厚感を与えている鋳造金物。
私にとって典型的なこれらアルミ素材の触感を、新たなプロダクトに表現することが今回のデザインコンセプトとなった。
素材となるアルミニウムは、加工方法の特性を活かし、プレス成形、押出成形あるいは鋳造によって生じる素材感を対比することによって、[冷たい]素材と捉えられがちな材料の持つ逆に豊かな表情を楽しめるものとしたい。